尼崎市・杭瀬の「#ヤバい」魅力を伝えるウェブサイト

池永米穀店

創業以来、杭瀬のお米屋さんとして歴史を紡ぐ「池永米穀店」。店内には、お米マイスターの資格を持つ店主の池永 莞爾さんが全国から選んだお米が並びます。お客さんにとって一番良いお米を選ぶのが仕事だと語る池永さんに、「#ヤバい」こだわりについてお話を伺いました。

美味しいお米を食べてもらいたい


「池永米穀店」は1937年に開業し、以来杭瀬の地で商売を続けてきました。杭瀬に現存するお店の中では最も歴史の長い店舗の一つだといいます。店主の池永 莞爾さんは、同店で60年以上お米を売り続けてきた大ベテラン。かつて闇市として誕生し、買い物客でごった返した杭瀬市場について語っていただきました。

「昔はうちのような米屋が、杭瀬内だけで15件ほどありました。それだけ人の往来も多く、市場を歩くときには『スリに気をつけろ』と毎回注意されるくらいです。あの頃を知っているから、今の光景が私の目には少し寂しく映ってしまいます。ちなみに、当時は白米が貴重でしたから、お米に対する感謝を抱きながら食事をしていましたね。」

そう懐かしそうに話す池永さんは、2000年ごろにお米の博士号とも言われる「お米マイスター」の資格を取得。お店に足を運んでくれたお客さんひとりひとりに「お米の良さ」を伝えることが自身の役目だといいます。

「お米農家さんの苦労や内情を知っているからこそ、消費者のみなさんにはベストな状態で美味しくお米を食べてほしいんです。お米は品種だけでなく洗い方、炊き方で炊き上がりに歴然の差が生まれます。人によって好みもありますから、お店に来てくださった方のお話を伺いながら、お米選びや炊き方のアドバイスをしています。」

人とのつながりを大切に商売を

池永米穀店の魅力は、スーパーでは手に入りにくいお米までもが手に入ること。店内に並ぶのは、お米マイスターが選んだ至極の品種ばかりです。北海道から九州まで日本全国にアンテナを張り巡らせて仕入れたお米は、「全ておすすめ」と池永さんは笑います。

また、その場で精米をしてもらえるのも嬉しいポイントです。スーパーで販売されているお米のほとんどはすでに精米後時間が経ってしまっているもの。その点、池永米穀店ではお米本来のおいしさを楽しんでもらうため、店頭精米にこだわっているそうです。

「大切にしたいのは、『買ったお米がおいしかった』という喜びの声です。スーパーのない時代には、商店街や市場のお店を一店舗ずつ回って買い物をすることが当たり前でした。その当時に比べるとお店に来てくれるお客様も減ってしまいましたが、それでもお客さんに『池永さんのところで買ったお米がおいしかった』と言われると、このお店をずっとやってきて良かったと感じます。」

2023年には80歳を迎えた池永さん。お米屋さんとして働き始めて60年以上が経ちましたが、それでも商売への意欲が衰えることはありません。お店まで来れないお客さんに向けた無料配達サービスも、譲れないこだわりだといいます。

「商売はモノを売って終わりではありません。人とコミュニケーションをとってつながりを持つことがあるべき姿だと思います。ありがたいことに、お客様のもとへお米を届けると『ありがとう』と言っていただけることが多い。そうした小さなコミュニケーションからでも、お金だけでは測れないつながりが生まれているように感じています。」

池永米穀店の「#ヤバい杭瀬」ポイント

最後に、「池永米穀店」の「#ヤバい」ポイントをお伺いしました。

「『お米マイスター』かなやっぱり(笑)。スーパーでお米を買う方の多くは、それがどんな味と特徴を持っているかわからないと思ったことがあるはずです。だからこそ、一度当店に足を運んでいただいて、ご自分に合ったお米に出会ってほしいです。」

お客さんの話に耳を傾け、ひとりひとりに対して真摯に向き合うことが自身のポリシーだと話す池永さん。長年の信頼の積み重ねか、地域の憩いの場としておしゃべりをしにくる常連さんも多いそうです。

「お客さんに最適なお米を提供するのが私の仕事です。年齢、性別、お米を何と一緒に食べるのかなどお客さんのお話に耳を傾けながら、美味しいと思ってもらえそうなお米を選びます。うちのような米屋は昔と比べると少なくはなってしまいましたが、ここでしかできないこともあると信じて、みなさんに求められる限り商売を続けていきますよ。」

時代が変わっても変わらないお客様への思いやりが、池永米穀店が杭瀬で愛される理由であることは間違いありません。

店舗名池永米穀店
ジャンル米類の販売
営業時間8時〜19時
定休日日曜
店舗住所日本、兵庫県尼崎市杭瀬本町1丁目13−8
電話番号06-6481-6295

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