杭瀬中市場のほど近く、車が行き交う通りから一本入ったところには、美味しそうな和菓子がたくさん並ぶお店があります。その名も「寶屋遊亀(たからやゆうき)」。長い歴史を紡いできたからこそ作ることができる独創的なスイーツについて、広報の根来さんにお話をお伺いしました。
杭瀬の地で紡いできた歴史
「寶屋遊亀」が杭瀬の地で営業を始めたのは1928年(昭和3年)のこと。時代は移り変わり、阪神百貨店への出展も果たしましたが、本店はずっと同じ場所にあるそうです。
「昔からたくさんの方に支えていただいたおかげで、今のこのお店があるのだと思います。世の中のニーズやお菓子屋さんに求められる役割は変わりますが、お店に足を運んでくださるお客様のことを考えていたいという想いは不変です。きっとこの先もそうです。」
杭瀬で愛されてきた「寶屋遊亀」の看板商品は、「神輿(みこし)」と名付けられたどら焼き。ふっくらとした生地と上品な甘さのあんがハーモニーを奏でる、老若男女におすすめできる一品です。
根来さんによると、杭瀬駅すぐの「熊野神社」にて祈願されたおめでたいどら焼きは、お土産にももってこいだと言います。
「中にぎっしりと入った粒あんが特徴で、遠方から買いに来てくださる方もいらっしゃいます。2023年には尼崎を代表するお土産『尼みやげ』にも選出していただきました。杭瀬に由来するお菓子がお土産として全国に羽ばたくことを思うと、感慨深いものがありますね。」
コロナ禍で変わった和菓子店としてのあり方
そんな「寶屋遊亀」は2028年で創業100年を迎えますが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかったと言います。特に新型コロナウイルスの流行は、お店の方針を大きく変えるほど大きい影響を与えたそう。
「お歳暮やお供え物として私たちのお菓子を購入していただく方も多いので、人の往来が制限されたコロナ禍では苦しい状況にあったのも事実です。自宅用にお菓子を買いたくても、外に出てお店に足を運ぶことをためらわれる方もいらっしゃいました。」
来店を促すこともはばかられるような折、それでも美味しいお菓子を楽しんでほしいと始めたのはオンラインショップと公式Instagramでした。
「お店に足を運ぶのが難しいお客様のために始めたオンラインショップは、ありがたいことにたくさんの方にご利用いただきました。コロナ禍が落ち着いたいまでも、お盆を中心に多くのご注文をいただいています。」
手軽にお菓子を買うことができることこそがオンラインショップの良さだと、根来さんは言います。オンライン上でも気軽に商品に触れてもらうために、Instagramでの発信も始めました。
「まだまだ試行錯誤を続けている段階ではありますが、投稿を見て来店していただいた方もいらっしゃいました。若い世代を中心に、お買い物のスタイルが変わりつつあることはひしひしと感じています。」
寶屋遊亀の「#ヤバい」ところとは
根来さんにお店の「#ヤバい」ポイントをお聞きしました。
「やはり名物のどら焼き『神輿』が尼崎を代表するお土産に選ばれたことですかね。これをきっかけにいろんな方にお菓子を味わっていただけたら嬉しいです。」
店頭にはどら焼きの他にも、食す直前にあんこを挟む最中やフィナンシェなど、和洋が組み合わさったお菓子がたくさん。創作ロール「甘が咲き」もおすすめだと言います。
「当店では、伝統とトレンドが合わさった魅力的なお菓子をたくさんご用意しております。どんなお菓子を選ぶべきか分からないという方へは商品のご紹介もいたしますので、お気軽にお声掛けください。」
あたたかい心でお菓子を届ける「寶屋遊亀」は、きっと今後も杭瀬の方々に愛され、新たな歴史を紡いでいくことでしょう。
「寶屋遊亀」オンラインショップ:https://wagashiya.base.ec/
店舗名 | 寶屋遊亀 |
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ジャンル | 和菓子 |
営業時間 | 9時〜18時 |
定休日 | 木曜 |
店舗住所 | 日本、兵庫県尼崎市杭瀬本町1丁目18−20 |
電話番号 | 06-6481-1680 |
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