尼崎市・杭瀬の「#ヤバい」魅力を伝えるウェブサイト

第一敷島湯

「杭瀬の銭湯」として長らく愛されてきた「第一敷島湯」。大正12年から受け継がれてきた施設で営業を続けており、2023年には老朽化した設備を改修するためのクラウドファンディングも実施しています。「#ヤバい」ほどレトロな雰囲気を醸し出す老舗銭湯を守り続ける、店主の黒木達也さんにお話を伺いました。

創業時の形をそのまま残す「杭瀬の銭湯」

「第一敷島湯」ができたのは大正12年(1923年)のこと。実に一世紀以上にわたって杭瀬の地で銭湯を営んできました。必要に応じて改修を行ってきたものの、施設の主要設備については「当時からほとんど変わっていない」と黒木さんはいいます。

「設備や建物の大枠は、昔のまま何も変わっていません。少なくとも私の幼少期からほとんど手を加えられていませんから、50年くらいは外見も中身もそのままです。浴槽の形や床材は作り替えられたと聞きましたが、私が直接知るのは木製だったロッカーを作り替えたことくらいですかね。」

「昔ながらの銭湯」を後世まで残したい

第一敷島湯には、杭瀬エリアに住まう方々のほか、銭湯巡りをしている愛好家も訪れます。昔ながらの銭湯が広く愛される一方で、施設の老朽化問題に悩まされてきたのもまた事実です。2023年には銭湯の配管と、ろ過器の故障を修繕するためのクラウドファンディングを始動。プロジェクトの開始は、なんとか施設を存続させたい一心だったといいます。

「なんとか第一敷島湯を後世に残したいという想いで始めました。修繕費はかさみ、クラウドファンディングの目標支援金額は140万円。正直達成できるか不安もありましたが、みなさんに協力していただいたおかげで無事目標金額を達成することができました。」

目標金額の達成によって守られた杭瀬の銭湯。地域で愛される「昔ながらの銭湯」は、杭瀬のコミュニティを維持していく上で重要な存在だといえます。

「人間関係が希薄になりつつあるいまだからこそ、銭湯が担う『地域コミュニティの形成』という役割を果たし続けたいです。近隣の方と談笑するために来られる方はたくさんいらっしゃいます。町の銭湯として地域の皆さんに必要とされる場所になれていることは、とても誇らしいです。」

第一敷島湯の「ヤバい杭瀬」ポイント

最後に、「第一敷島湯」の「#ヤバい杭瀬」ポイントを伺いました。

「やはり『レトロな雰囲気』を残した施設ですかね。良い意味でも悪い意味でも、ボロボロな感じが個人的には『#ヤバい』と思います(笑)。今どきのスーパー銭湯がウリにしているような電気風呂やサウナは、うちにはありません。ただ、昔のスタイルを守っているからこそ、何十年ぶりに来てくださったお客さんも『何も変わっていない』と感動してくれる。こうした価値は、歴史がある私たちにしか提供できないと思います。」

全国的に見ても廃業を余儀なくされる老舗銭湯が多い中、「それでも杭瀬の人たちの期待に応えたい」と黒木さんは力強く言い切ります。

「私たちがここまで長く銭湯を続けられているのは、間違いなく杭瀬のみなさんのおかげです。クラウドファンディングの件もそうですが、杭瀬に住まう方々が持つ人情の厚さ・あたたかさを日々感じています。だからこそ、求められる限りは最後までここで銭湯を続けていきたいんです。」

「杭瀬の銭湯」として変わらない姿であり続ける第一敷島湯には、杭瀬の方々からの「#ヤバい」愛情が注がれていました。

店舗名第一敷島湯
ジャンル銭湯
営業時間17時〜22時
定休日火曜
店舗住所日本、〒660-0814 兵庫県尼崎市杭瀬本町1丁目25−5
電話番号 06- 6481-7120

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