杭瀬中市場から少し東へ歩くと、杭瀬のお母さんが切り盛りする居酒屋食堂「あたたしょくどう」があります。『女性が一人でも来られるお店』をコンセプトにしている同店では、居酒屋メニュー以外にも、プリンなど気軽に食べられる料理を提供しています。女性が安心して気軽に来店できるお店づくりについて、女将の北村 洋子さんにお話を伺いました。
仲間たちが作り上げてくれたお店
あたたしょくどうがオープンしたのは、2022年のこと。もともと北村さんは、自身でお店をオープンすることは全く考えていなかったそうです。
「コロナ禍の影響で仕事が減って、結局解雇になってしまったんです。今後何をしようかと少し悩んでいたら、たまたま昔から親交のある息子の友人と飲む機会があって。悩みを打ち明けたら『動けるうちは働いときやぁ』と言ってくれて、開業を勧められたんです。」
開業計画は、当の北村さんをよそに周囲の仲間たちによって着々と進んでいきます。息子さんの友人がGASAKIBASEの足立さんに依頼し、店の設計が決定。お店の内装は電気設備以外のすべてをDIYに。息子さんやその友人たちが、仕事の合間を縫ってお店を完成させてくれたといいます。
「最初は本当に商売する気も全然なかったんです。でも、息子やその仲間たちがお店を作り上げてくれました。お店を作る中で私が関わったのは『カウンターの高さ』くらい。ご高齢のお客さんでも座りやすいようなお店にして欲しいと伝えました。開業届を出しに行った時も、経緯を話したら役所の人にも驚かれたほどです(笑)。」
『女性が一人でも来れるお店』を
店内には壁いっぱいにメニューが貼られています。しかし、メニューを見て注文する人は少ないと北村さんは言います。
「当店のコンセプトは『女性が一人でも来られるお店』です。業態としては居酒屋ではありますが、一見さんの女性の方が来やすいように店名も『食堂』にしています。お客さんによってご飯だけを食べたい方や、お酒を飲みたい方、お子様連れの方など、当店に来る理由はさまざまです。だからこそ、材料さえあればできる限り期待には応えたい。『友人の家で夕飯を食べてる』みたいな感覚ですかね。」
その日のお客さんからのオーダーはもちろん、お店の雰囲気づくりにもこだわりがあります。
「お客さんの中には、仕事終わりに甘いものが食べたい方や、一杯だけ飲みながらちょっとゆっくりしたい方などさまざまな方がいらっしゃいます。一人で気兼ねなくリラックスしてもらえるように、他のお客様にもご理解いただきながらお店の雰囲気を作っています。」
あたたしょくどうの「#ヤバい杭瀬」ポイント
最後に、あたたしょくどうの「#ヤバい杭瀬」ポイントについてお聞きしました。
「『女性のお客さんへの気遣い』ですかね。先ほども申し上げた通り、当店のコンセプトは『女性が一人でも来れるお店』です。例えば、奥さんや彼女さんを『あそこのお店なら大丈夫だな』と安心して送り出せるようなお店であり続けたいと考えています。」
女性のお客さんが来店しやすいよう、お酒を飲まなくても楽しめるメニューを用意し、店内の照明は明るめに設定してあるといいます。
「同店は、私の仲間たちが作り上げてくれたかけがえのない居場所です。だから、一見さんやお酒に少しでも酔っている方、他のお客さんのご迷惑になりそうな方には、入店をお断りさせていただいています。誰もが安心して気兼ねなく楽しめるような場所を提供し続けたいですね。」
北村さんが守る温かい居場所。そこには仲間たちによって作り上げられたお店や、杭瀬の女性への愛が溢れていました。
店舗名 | あたたしょくどう |
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ジャンル | 和食 |
営業時間 | 17時〜23時(ラストオーダー22時) |
定休日 | 不定休 |
店舗住所 | 日本、兵庫県尼崎市杭瀬北新町1丁目2−10 |
電話番号 | 080-4648-9164 |
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